素材の選別から漬け込みまで、すべて手仕事にこだわって丁寧に仕上げた「梅みつ」が、今年も出来上がりました。熊本県山鹿市菊鹿町にある自社梅園で、養蜂部員が手塩にかけて育てた梅を、杉養蜂園自慢の蜂蜜に漬け込んでつくる「梅みつ」。梅の木や畑の手入れからはじまり、梅の花が咲く2月、梅の実が実る5月、そして仕込みを行う6月を経て、8月にようやく完成。その一瓶ができるまでには、季節をまたいだたくさんの時間と手間、そして梅と向き合う人の手仕事があります。今回は、この「梅みつ」ができるまでの様子をご紹介します。
翌年の実りを育む梅畑の手入れ
収穫が終わった直後から、来年に向けた準備が始まります。近年のように暑い日が続くと、草の伸びるスピードも一段と早くなります。気づけば、梅の木が隠れてしまうほど草が生い茂ることも。梅の木が健やかに育つよう、草刈りを徹底し、畑を丁寧に整えます。
梅畑を守るための害獣対策も欠かせません。ときにはイノシシに土を掘り起こされたり、畑を荒らされたりすることも。大切に育てている梅を守るため、柵を設置するなど、害獣が畑に侵入しないための対策を行います。


12月頃には梅の木の剪定をして翌年の実りに向けた準備も進めます。こうした日々の積み重ねが、春の開花、そして初夏の収穫へとつながっていきます。


2月―梅の花が咲き、みつばち達が大活躍
まだ寒さの残る2月。梅の木に、可愛らしい白やピンクの花が咲き始めます。この時期に大切な役割を担ってくれるのが、みつばち達です。梅の花を訪れるみつばち達が、せっせと花から花へ飛び回り、梅の受粉を助けてくれます。みつばちによる花粉交配を経て、梅は少しずつ実をつけていきます。


4月―小さな実が実り始める
花の季節を終え、4月になると梅の木には小さな実が姿を見せます。昨年は4月頃に雹(ひょう)被害に見舞われ、半分程がだめになってしまいましたが、今年は雹(ひょう)の被害もなく、順調に成長してくれました。

5月―梅の実がたわわに
梅の実は日に日に大きく成長し、やがて枝いっぱいにたわわに実ります。今年は大きくて綺麗な実を収穫することができました。ちなみに、収穫した梅はすべて同じ用途にするわけではありません。南高梅(なんこうばい)は自社で梅干しに加工し、鶯宿梅(おうしゅくばい)は「梅みつ」に。それぞれの梅の特徴を活かしながら、大切に加工しています。
※今年の梅干しづくりの様子は、前回のブログ「 8月の養蜂だより 」にて一部ご紹介しています。

杉養蜂園の梅畑で育てているのは、「鶯宿梅(おうしゅくばい)」と「南高梅(なんこうばい)」。「鶯宿梅(おうしゅくばい)」は果実が硬めですが、エキスが出やすく、梅シロップや梅酒作りに適しています。一方、「南高梅(なんこうばい)」は果肉が厚く柔らかいため、梅干しや梅ジャム作りにおすすめです。それぞれの特徴に合わせて、用途に応じて選ばれています。
6月―ひとつひとつ、手仕事で
収穫した梅を使い、いよいよ「梅みつ」づくりが始まります。まずは状態を確認しながら、ヘタをひとつひとつ丁寧に取り除いていきます。さらに、梅のエキスがしっかりと染み出るよう、梅の実に切れ目を入れていきます。こうした細かな作業も、すべて手仕事です。そして、梅を漬け込む際には、防腐剤を使用せず、リンゴ酢を使っています。ご家族皆さまで安心してお召し上がりいただけるよう、素材にこだわり、ひとつひとつ丁寧に仕込んでいます。




8月―ついに完成
季節をまたぎ、たくさんの時間と手間をかけて、ようやく「梅みつ」が完成しました。自然の恵みと、みつばちたちの働き、そしてわたしたちの手仕事から生まれた贅沢な一品です。ぜひ、その背景にある季節の移ろいと、たくさんの想いを感じながら味わってみてください。

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