普段は蜜を求めて飛び回るミツバチたちも、毎年この時期は巣箱の中で固まって暖をとりあっています。
自然界もくすんだ色に変わるそんな季節、なかなか花の蜜を集めることができないミツバチたち。
そんな彼らに代わって養蜂部員がごはんを用意します。
『奨励給餌(しょうれいきゅうじ)』と呼ばれるこの行事は、
ミツバチたちの越冬には欠かせない大事なイベント。
冬限定の特別な食事であると同時に、家族を増やしていくために必要なステップです。
ごちそうを与えることでミツバチたちを活気づけ、産卵を促します。
また、春の採蜜に向けて徐々に活動的にさせる役割もあります。
外界の花が咲き始めるとミツバチたちは蜜を求めてそちらへ向かって行くので、それまでの充電期間として養蜂部員がごはんを与えます。
奨励給餌は花が咲き始める春先まで行います。
今年は特に暖冬ということもあり、給餌のスタートが少し早めだということ。
杉養蜂園の奨励給餌では、「花粉団子」と「砂糖水」を与えます。
それぞれ独自の調合をするのですが、詳細は企業秘密。ミツバチたちもとっても美味しそうに食べてくれます。
花粉団子を巣箱の中に置いた瞬間、ミツバチたちが寄ってきて食べ始めました。
長い舌でちゅーちゅーと飲むミツバチ。とってもかわいいです。
春が訪れるまでのしばらくの間、期間限定のごちそうを楽しんでくれますように。
(気温が低い日は養蜂部員の体温が恋しいミツバチたち。帽子の上がお気に入りです。)