今年の採蜜も終了し、熊本の蜂場では養蜂部員たちが巣箱の点検作業を日々行っています。
そんな中、毎年のように現れるミツバチたちの天敵が、今年も姿を現しました。
その正体は― スズメバチ です!
同じ“ハチ”の仲間でありながら、スズメバチはミツバチにとって非常に危険な存在です。
なぜなら、スズメバチはミツバチを捕食してしまうからです。
ときには、3匹のスズメバチで1つの巣箱の群れを壊滅させてしまうほどの脅威になることも。
その攻撃力の高さは、わたしたち人間にとっても脅威ですが、何より日々働くミツバチたちにとって命取りとなりかねません。
こうした外敵からミツバチたちを守るために養蜂部員は様々な対策を行っています。
今回は、効果的な3つのスズメバチ対策をご紹介します!
1.木箱の捕獲機
↑スズメバチが捕獲された様子
巣箱の入り口に木箱型の捕獲機を設置し、手前にハチミツ入りの巣を置くことでスズメバチを誘導。
上へ舞い上がる習性を利用し、内部の金網に閉じ込めます。
2.ネズミ捕り用のシート
巣箱の上に粘着シートを設置し、接近してきたスズメバチを捕獲。
シンプルながら非常に効果的な防御手段です。
3.ペットボトル捕獲機
穴を開けたペットボトルに、杉養蜂園オリジナルの強い香りを放つ誘引液を注ぎ、巣箱の近くに設置します。
この誘引液とミツバチの匂いに引き寄せられたスズメバチを誘導・捕獲します。
現場でスズメバチと戦う養蜂部員に話を聞いたところ、入社したての頃、先輩がオオスズメバチを手で叩き落としているのを見て、度肝をぬかれたという養蜂部員もいました。
先輩たちの努力と情熱があってこそ、今の安全な養蜂環境が作られていることを実感するエピソードでした。
自然の中で働く私たちにとって、“守りの仕事”も欠かせない大事な役目。
元気なミツバチたちがいてこそ、美味しいはちみつが生まれます。
自然と向き合いながら、これからもミツバチたちを守っていきます!